共同生活をしているような大きい介護等の施設では、1人でもインフルエンザに罹患すれば、爆発的に蔓延し、重症化する可能性があることはご存知の通りです。
ですが、なぜか訪問介護の事業所ではその危機感が希薄だったりします。
訪問介護のサービス提供においては、1対1のサービス提供ですから、そんな危険性はないと思ってしまう気持ちもわからなくありません。
ですが、訪問介護員の皆さんは、様々なお宅に訪問するわけですから、どこかで知らない間に罹患して、あなたを媒介して、インフルエンザの菌をばらまいているなんてことがあります。
また、訪問した先のお孫さんなどの家族などから、訪問介護員さんが感染したりなど、施設より実は、インフルエンザへのリスクがあったりします。
では、インフルエンザを予防するためのコツについて解説していきたいと思います。
衛生材料はきちんと管理されていますか
衛生材料と言われる、使い捨ての手袋やマスク、消毒液などは、訪問介護の事業所で準備して、訪問介護員さんに支給した上で、携行されていますか。
ここで、一つ注意点ですが、訪問介護員さんやご家族様、ご利用者様に、衛生材料の準備や金銭的な負担を求めることはできません。
全ての衛生材料は、訪問介護の事業所で準備すべきものです。
これは、実地指導で指摘される事項でもありますので、十分注意してください。
特に、マスクなどは、インフルエンザ対策では、大変有効となるものです。
冬季間などの大流行する時期には、特にワンランク上のものを携行していただくと、感染予防に大変効果があります。
また、訪問介護の設備基準で、手洗い場を設置し、消毒液などを備えることも必須ですので、これから開業を検討されている方は、特にご留意ください。
今更ですが、手洗いうがいの励行はされていますか
今更というかんが否めない項目なんですが、手洗いうがい、きちんとできていると、胸を張って言えますでしょうか?
研修などで感染予防について実施しますと、「知らなかった」「そんなに丁寧にやらないとだめだったのか」「今までの、手洗いでは意味ないね」などという声が聞こえてきます。
1行為1手洗いが基本です。
また、洗い残しが無いように入念に手洗いやうがいを行い、終わった後は、綺麗なタオルや使い捨ての紙で綺麗に拭き取りましょう。
そして、訪問介護のサービスの提供を終了した後は、ご利用者様のご自宅で手洗いと、うがいをさせていただけるように、事前了承を得ておくようにしましょう。
まとめ
手洗いやうがい以上の、インフルエンザを含め、感染症の予防策はありません。
ですが、それに付随する環境の整備も重要になってくるということです。
このようなことに留意して、訪問介護の事業所としてもインフルエンザの予防に努めてください。