訪問介護の生活援助中には、大きなサービスのくくりとりとして、調理支援があります。
料理を作るのが好きな方にとっては、なんてことないかもしれませんが、苦手な人にとっては、地獄だったりします。
さらには、訪問介護では、ただ単に調理をすればいいというわけではありません。
訪問介護の計画書に基づき、ご利用者様の既往歴、食の好み、経済状況などを全て考慮した上で、調理支援を展開しなくてはいけません。
上記のことを踏まえて、調理支援を行なっている訪問介護員さんが注意すべき事項について、解説していきたいと思います
既往歴から考える
糖尿病、高血圧症など、食事の制限されやすい病気は、高齢者になるほどに罹患しやすくなる傾向があります。
特に、代表的なところで言いますと、高血圧症の方で1日塩分6グラムに制限するなんて方の場合は、かなりの調整や工夫が求められます。
家族の方に、減塩醤油や味噌などをお願いしたとしても、実現させることはかなり難しい問題かと思います。
解決作としては、完全な薄味にするか、だし汁などをうまく活用していくのがいいと思います。
糖尿病の場合は、カロリーの摂取制限があります。
ご飯の量などで調整したり、脂身は除去したり、油は極力落とすなど、工夫する必要性が出てきます。
このように、調理方法に関する豊富な知識が必要となります。
嗜好から考える
好き嫌いや味付けの好みは、本当に人それぞれです。
既往歴でも記載しましたが、味付けが薄くなってしまうと、訪問介護で調理支援してもらっているが全然味がしないなどの要望が出されることもしばしばです。
また、量が足りない、物足りないなどの要望もまた然りです。
この場合には、根気よくご利用者様に、調理支援と健康管理の重要性について説明しなくてはなりません。
また、場合によっては、主治医などとも連携して、了承を得ていくようにしましょう
経済状況から考える
冷蔵庫やお家に潤沢に食材を準備しているお宅にサービス提供できると安心しますよね。
「あるもので」と依頼されても、ほとんど食材等が何も無いなんていう状況もしばしばです。
これは、本当に大変なのですが、なんとかする以外にありません。
これは、料理本なんかには、書いてありませんので、先輩の訪問介護員さんから、本当に食材がないときのレシピを聞き出してみてください。
このテクニックを身につけるかどうかでだいぶ調理支援の負担が変わってきます。
まとめ
訪問介護のおける調理支援は、生活と密接です。
そのために、いろいろな要望などを取り入れ、訪問介護員さんは、日々の研鑽が非常に重要になってきます。