訪問介護のサービスを連続利用する場合には、通称「2時間ルール」というものが存在しているのはご周知のとおりだともいます。
訪問介護を連続利用する場合に概ね2時間以上時間を空けなくてはいけないというルールです。
今回は、連続利用で注意すべき、この通称2時間ルールについて、解説していきたいと思います。
目次
そもそも2時間ルールとは正しく解釈していますか。
排泄介助や体位変換などは、2時間おきなどとしているテキストも多いことから、このような連続利用に関するルールができたのだの思います。
ですが、有り体に言えば、介護保険の給付費を抑えるのが目的だとも考えられます。
では、実際に連続利用の場合は、どのような算定になるかと言いますと、例えば、13:00~13:30の時間帯でサービス提供する計画で、245単位 身体介護1を算定し、2時間を空けないで、15:00~15:30 身体介護1 245単位とは算定できないということです。
ですから、連続利用の場合は、身体介護1を個別に算定し、490単位となるのではなく、身体介護2 388単位と合算して算定しなくてはいけません。
(ちなみにですが、身体介護に限らず、生活援助でも同様です。)
その差額は、102単位になってしまいますので、連続利用の場合は、訪問介護の事業所が差額分の負担をすれば算定できるということです。
ですから、勘違いしやすいのですが、2時間を空けないとサービスができないということではありません。
2時間ルールを適用しなくてもいい場合 通院等乗降介助を算定する場合
ですが、2時間ルールが適用にならない場合もありますので、少し解説していきます。
まずは、「通院等乗降介助」を算定する場合です。
通院介助とは直接関係ないサービス内容の、入浴や食事介助で訪問介護のサービスを提供する場合は、連続利用となってしまっても問題はありません。
ですが、通院に係る身体介護と誤認されるようなサービス内容では、認められませんので、十分に担当者会議などを経て検討してください。
2時間ルールを適用しなくてもいい場合 身体介護01を算定する場合
身体介護01の20分未満のサービス提供の場合は、2時間ルールの適用はなくなりますので、連続利用しても、そのまま個別に算定しても問題はありません。
2時間ルールを適用しなくてもいい場合 保険者との検討
2時間ルールについては、概ね2時間以上開けることになっていますが、ご利用者様のおかれている環境や身体状況をアセスメントし、居宅サービスなどにその理由を記載しておけば、連続利用のルールに縛られることはありません。
保険者によって連続利用の可否判断が分かれますので、きちんと、連続利用について保険者と対応を協議の上、対応するようにしましょう。
まとめ
連続利用、2時間ルールについて、お分かりになったでしょうか。
細かな算定ミスでも算定が誤っていたと判断されますと、後から返戻になってしまいます。そうなると、大きな無駄手間となりますので、十分に注意して書類などの整備をしておくようにしましょう。